二人いる (2018)




自分の姿を写真に写すことは、すなわち自分の分身をつくることである。

一人目の分身の隣で、二人目の分身がポーズを取っている。



一度目のシャッターの後、二度目のシャッターまでにわたしはポーズを変える。

隣にもう一人の自分がいるようにカメラの前で振る舞う。

そこに見えない分身の姿を思い浮かべながら写真に写るのは不思議な感覚だ。



写真の中に二人のわたしと、カメラをはさんでシャッターを押すもう一人のわたし、

その場には三人のわたしがいる。